【病気の概要】
①百日せき
 百日せきは、普通の風邪のような症状ではじまり、続いてせきがひどくなり、顔を真っ赤にして連続的にせきこむようになります。せきのあと急に息を吸い込むので、笛を吹くような音が出ます。乳幼児はせきで呼吸ができず、くちびるが青くなったり、けいれんが起こることがあり、肺炎や脳症などの重い合併症を引き起こすこともあります。
②ジフテリア
 感染は主にのどで、鼻にも感染します。症状は高熱、のどの痛み、犬吠様のせき、嘔吐などで、偽膜と呼ばれる膜ができて窒息死することもあります。発病2~3週間後には菌の出す毒素によって心筋障害や神経麻痺をおこすことがあるため注意が必要です。
 ジフテリアは感染しても10%程度の人に症状が出るだけですが、残りの人は発症が出ない保菌者となるため、その人を通じて発症することもあります。
③破傷風
 破傷風菌は人から人へ感染するのではなく、土の中にいる菌が傷口から人の体の中に入ることによって感染します。菌が体の中で増えると、最初は口が開かなくなるなどの症状が出て、やがて全身のけいれんを起こすようになり、治療が遅れると死に至ることもある病気です。
 破傷風は、自然免疫や病後に免疫を獲得することができないため、免疫を獲得するには予防接種をする必要があります。


【対象年齢】生後3月~7歳6月未満

【接種回数】全4回
     (初回接種3回、追加接種1回)
 初回接種:20日以上(標準的には20日~56日)の間隔をあけて、3回接種
 追加接種:初回接種終了後6か月以上(標準的には12か月~18か月)の間隔をあけて、1回接種

※注意
 現在、ジフテリア・破傷風・百日せきの予防接種については、四種混合による接種が主流となっております。三種混合については、メーカーによる製造が終了しておりましたが、現在製造・販売が再開されております。三種混合を接種する場合は、ジフテリア・破傷風・百日せきの予防接種を三種混合ワクチンではじめていて、かつポリオのワクチンを不活化ポリオワクチン(注射タイプのもの)のみで接種完了(4回接種)した方、もしくは医師が必要と判断した場合の方になります。